今も残るレトロ横丁の数々
昼間の甲府の商店街は人影もまばらで、かなり寂れた感がただよっています。しかしそんな甲府中心市街地も夜になると次第にその輝きを取り戻します。商店街周辺をすき間を縫うように生き続けている「横丁」に光が入るのです。甲府は戦後の闇市あたりからビルの横丁文化が発達し、古い横丁から新しい横丁までよりどりみどり。中心街を歩いていると「あ、こんなところにも」と驚くことが何度もありました。甲府は「横丁の街」と言っても過言ではありません。
もちろん、甲府も他都市と同様に市街地の飲み屋は激減しているようですが、それでも大規模な再開発はされずになんとか生き残っています。いったい全盛期にはどんだけ栄えていたんだ!と突っ込みを入れたくなるほど。その代表のひとつが「オリンピック通り」です。最初の東京オリンピック(1964年)に誕生したことから名付けられたそうで、今でも甲府を紹介する番組や雑誌などでは必ず登場します。路地の中ほどにある当時から営業されている居酒屋「くさ笛」さんなども、名物女将とともによく紹介されていますね。
「たき通り」も存在感あります。こちらは不思議なつくりになっていて、路地の途中からビルの中に入り「ニュー銀座街」となります。
また、本来横丁と呼んでいいのかはわかりませんが、飲食店が集合しているビルも横丁のような雰囲気になっているのが面白いところ。
そういえば裏路地を歩いていて気になったことがひとつ。あちこちに「ガレキ」と書いた張り紙があるんです。「ガレキ」だけでなく日付も書いてあるので、おそらく山梨では「ガレキ=粗大ゴミ」の日なのではないかと推測しています。googleの検索候補にも「甲府市 ガレキの日」というのが出てくるので山梨の人は普通に使ってるっぽいんですが。